体の一部を提供してくださっていること。
その「思い」を真摯に受け止め
おひとりおひとりと
きちんと向き合っていきたいんです。

長野献血ルーム 看護師笹岡 紀子
Noriko Sasaoka
祖父が歯医者さんで、小さい頃からよく遊びに行っていました。訪れる患者さんたちに親身になって優しく接している祖父や祖母の姿を見て育ったので、自分が進路を決める時に看護師を選択したのは、自然の流れだったのかもしれません。辛い思いをして来院している患者さんたちに寄り添う姿に、自分も人のために何かをできる仕事がしたい、と思うようになりました。
今、長野献血ルームには年間を通して1日平均、約50名の方が献血に来てくださっています。けれど、全国では1日平均で約3千人もの患者さんが輸血を受けているのです。また、血液の有効期間は短く、赤血球製剤で21日間、血小板製剤では4日間しか保存することができません。
そんな中、人口の減少に伴って、10代から30代の献血者は、2007年の約283万人から、2016年には約195万人へと、ここ10年で31%も減少しています。これからますます若い世代の人口が減少していく一方で、輸血を必要とする高齢者の割合は増えることが予想されるため、今まで以上に皆さまに献血へのご協力をお願いしていかなければと思っています。(2017年9月号掲載)