小布施町にある「オブセ牛乳」は、地元で知らない人はいない牛乳屋さん。小布施町の小学校、中学校の給食では昔からオブセ牛乳が定番で、子どもたちは皆、オブセ牛乳を飲んで育ちます。故郷の味として地域に愛され続けているオブセ牛乳は、たむらの菓子作りにおいても欠かすことのできない大切なパートナーです。今回は、3代目として新たな挑戦にも取り組んでいる、オブセ牛乳の西岡幸宏さんにお話を伺いました。
旬彩菓たむらを代表する菓子である蕎麦朧は、長野県産の上質な小麦粉、戸隠産の最上級蕎麦粉、和三盆、カルピスバター等を用い、一つひとつ手作業で丁寧に仕上げた、たむらオリジナルの和菓子です。
創業、昭和25(1950)年。先々代が、故郷である小布施町で始めた小さな牛乳屋が、「オブセ牛乳」です。以来70余年にわたり、オブセ牛乳は地域の皆さまに愛され続けてきました。
「旬彩菓たむら」さんとのお付き合いは、もう5年ほどになります。「地産地消を目指し、美味しい牛乳でお菓子を作りたい」と、ご連絡をいただいた時は本当に嬉しかったですね。たむらさんといえば、県産の小麦粉や蕎麦粉、卵、蜂蜜など、地産の食材にこだわる老舗のお菓子屋さん。その仲間にオブセ牛乳も入れていただけたのだと、誇りに思っています。オブセ牛乳の美味しさを引き出す職人の技にも感銘を受け、「オブセ牛乳を使ったカスタードクリームは、香りとコクが違う」と言っていただけたことは、私の自慢です。以来、たむらさんのファンとしてさまざまなお菓子をいただいていますが、中でも「蕎麦朧」はオブセ牛乳と合うお菓子だと、ひそかに楽しんでいます。オブセ牛乳はホットミルクにすると、より甘みとコクが引き立つのですが、ホロホロとした蕎麦朧の優しい甘さをオブセ牛乳が包み込んで、口の中が幸せに。癒される美味しさに、心も体もほどけていくような気がします。これからの寒い季節にぴったりの楽しみ方だと思います。
(2024年2月号掲載)