名古屋から長野まで続く総延長272・6kmの国道19号線を長野駅から南西方面へ進み、JR安茂里駅を過ぎてしばらくすると右側の高台に見えてくるのが、寺島工務店です。1963(昭和38)年の創業以来、多くの社寺建築を手掛けてきた寺島工務店は、木造建築のプロ集団として培ってきた匠の技を活かし、店舗建築から一般住宅まで幅広く展開しています。今回は、2代目として躍進する寺島秀敏さんにお話を伺いました。
旬彩菓たむらを代表する菓子である蕎麦朧は、長野県産の上質な小麦粉、戸隠産の最上級蕎麦粉、和三盆、カルピスバター等を用い、一つひとつ手作業で丁寧に仕上げた、たむらオリジナルの和菓子です。
父が築き上げてきた寺島工務店を継ぐと決めてから、まず初めにやったのが「外から寺島工務店を知ること」でした。長野のゼネコンで働きながら寺島工務店を客観的に見ることで、会社の課題や外部の評価を正しく理解し、そこから自分なりに理想の在り方を思い描くことができたように思います。
私自身は大工ではなく、経営の視点で仕事に当たっています。といっても、小さい頃から父の背中を見て育っていますので、現場のキャリアは長いんです。いろいろと口を出したくなることもあるのですが、抑えるべきポイントだけを押さえ、あとは担当の代人や営業にすべてを任せることで経験を積んでもらっています。寺島工務店では、今でも「建前」の時に北信流の木遣りを披露するのですが、皆さん驚かれるとともにとても喜んでくださいますね。安茂里に根付いた地元の工務店として、伝統文化である木遣りもしっかりと継承し、地域に愛される存在であり続けたいと思います。
(2024年5月号掲載)