もっと気軽に、自由に
空き家の問題や
未来のまちづくりを
みんなで一緒に考えていきたい。

村井 照太
Syouta Murai
名古屋で生まれ育った私が「中野」という地域と出会ったのは、コロナ禍がきっかけでした。それまで音楽業界から海外経験を経て、名古屋でゲストハウスの支配人をやっていたのですが、コロナの影響で宿泊客がまったくいない状況が続いて。一期一会のお客様をお迎えする宿泊の仕事は大好きだったのですが、今後しばらくは厳しいと判断し、転職を考えるようになりました。最初は貿易関係の仕事を中心に探していたのですが、そのうちに、仕事に合わせて住む場所を決めるなら、住みたい場所を選んで仕事を決めるのもいいかもしれないと思うように。そこで移住関係のサイトに登録したところ、ご縁をいただき、中野市さんとつながることができました。
現在、中野市の空き家の数は1、000軒ほどあると言われています。ただ、それが市場に出てこないんですね。先祖が守ってきた家を他の人に貸すことに抵抗があってあきらめていたりと理由はさまざまですが、空き家を利活用するハードルが非常に高くなってしまっているんです。空き家を活用して何かを始めたいと考えている人は多いのですが、需要と供給が合っていないのが現状です。私の役目は、そのハードルを少しでも下げることだと考えていて、そのためにできることを模索、実行してきました。(2024年7月号掲載)