長野の美味しい
野菜や果物の素晴らしさを
楽しく伝えることで
「食」の大切さを届けたい。

小林 正和
Masakazu Kobayashi
自然豊かな奥信濃、飯山で生まれ育ちました。小さい頃から活発で、中学、高校は陸上部。100mの短距離ランナーとして、11・3秒の記録を出したこともあります。そんな部活中心の日々の中、学校帰りに寄っていたのが、友達の家でもあった「かぢや儀兵衛」という和菓子屋でした。おやじさんが菓子を作る姿を眺めながら、どらやきやまんじゅうを食べる時間が大好きで。いつしか菓子作りに興味を持ち、図書館で菓子の本を探して読むようになりました。
ハイジで学んだ後は茅ヶ崎に戻り、「フランス菓子サフラン」を経て、32歳の時に平塚で独立。1982(昭和57)年2月6日に、初めての自分の店、「スイス菓子シルスマリア」を立ち上げました。当時、焼き菓子やケーキの隣に、さまざまな種類のトリュフチョコレートが並んでいるお店は珍しかったと思います。私の作るトリュフは、ベルギーのクーベルチュールチョコレートを使い、完成までに4日ほどかかります。大変ですが、それでも作り方は変えない。365日、頭の中でチョコレートの試作を繰り返しながら、いくつものアイデアを形にしていきました。(2024年9月号掲載)