ふるさとの地から
世界に通用する
美味しいワインを
届けたい。

田中 啓
Kei Tanaka
長野市篠ノ井で生まれ育ち、さまざまな経験や多くの方との出会いを経て、ふるさと篠ノ井に戻ってきました。今、有旅にワイナリーをオープンできたことを本当に嬉しく思っています。
夢を叶える一歩として、玉村豊男さんを中心に作られた「千曲川ワインアカデミー」を受講したのが2016年のことです。同時に高山村の角藤農園に弟子入りし、栽培のノウハウを体に叩き込みました。みっちり2年間修業をした後に信更町に畑を借り、ワインぶどうの栽培を開始。自分自身で苗を植え、育てたぶどうを収穫できたのが2020年です。中野市にある「たかやしろファーム」に依頼して醸した初のワイン、「シグネチャーK」ができたときは、嬉しさよりも「自分のワインができた」という安心感の方が大きかったですね。ワインそのものは、精一杯取り組んだことに合格点は出せても、ソムリエとしての視点からみるとまだまだ改善点があるなと。自分の中に生産者とソムリエの二つの視点があることが自分の強みだと思うので、これからも客観的な視点を意識しながらワインを醸していきたいと思います。(2025年11月号掲載)