病気や怪我の時に、私たちを助けてくれる「薬」。
でも間違った薬の飲み方や使い方は、体に害を及ぼします。
「薬」に対する正しい知識を身につけて、上手に薬を活用しましょう。

お薬手帳をご存知ですか

 内科や歯科、外科や婦人科。それぞれに処方される薬の履歴を一目で確認できる「お薬手帳」は、自分自身を守るための大切なツールです。

お薬手帳とは

 「お薬手帳」は、処方された薬の名前や飲む量、回数、飲み方、注意することなどを記録するための手帳です。この記録があると、新たな薬を処方する際に、お医者さんがどんな薬を処方すればよいのか判断することができます。また、他の医療機関で薬をもらう際にも、「お薬手帳」を見せることで、同じ薬が重なっていないか、飲み合わせによる副作用がないか、などを確認することができます。

お薬手帳は薬局でもらえます

  「お薬手帳」は処方箋を扱う薬局で、無料で提供しています。どの薬局でもらっても、他の薬局でも利用することができます。医療機関ごと、薬局ごとに手帳を変えずに、服用している薬を1冊にまとめることがもっとも重要です。2016年4月より、薬を処方される時に「お薬手帳」を提示すると、薬代が安くなるようになりました。自分自身を薬の害から守るためにも、「お薬手帳」を携帯しましょう。

スマホで使える電子版「お薬手帳」

  これまでは、紙の「お薬手帳」が主流でしたが、新たに電子版の「お薬手帳」の利用促進が進められています。「電子お薬手帳」はスマートフォン対応のアプリをダウンロードして利用します。紙のお薬手帳と同様に、薬の情報を保管、管理し、活用するために作られたものです。電子版なので情報をクラウドで保管でき、災害時での活用も期待されています。いろいろな「電子版お薬手帳」がありますので、自分に合ったものを探してみてはいかがでしょうか。

お薬手帳の上手な利用方法

  • 医療機関や薬局に行く時は毎回忘れずに持って行きましょう
  • 医療機関や薬局で渡される薬の説明書は、手帳と一緒に保管しましょう
  • 薬局で市販の薬を買った場合にも記録しておくと、なお一層活用できます
  • 薬について、わからないことや困ったことなどをメモしておくと、お医者さんや薬剤師さんに相談するときに便利です
Health
Column

東日本大震災で注目された「お薬手帳」


 「お薬手帳」の重要さが注目されたのは、「東日本大震災」でした。家を流されてしまった多くの避難者の中には、持病などで毎日薬を飲まなければならない方もたくさんいましたが、薬の特定は困難を極めたそうです。そんな中、避難する際に「お薬手帳」を持っていた方には、すぐに必要な薬を処方することができました。震災ボランティアとして被災地で活動した医療チームからは、薬の履歴がわかり、救護所や避難所での診察に役立つと、「お薬手帳」の有効性が認められています。薬剤師ボランティアも、多くの被災した方たちに「お薬手帳」の携帯を推進したそうです。

(2017年10月号掲載)

長野市薬剤師会

薬剤師会検査センター 水道水など飲用水の法定検査、河川や土壌などの環境検査等、その他公衆衛生に関する試験検査を幅広く行っています。
井戸水などの水質検査やシックハウス、土壌汚染など検査することができます。
お問い合わせは TEL/026-227-3722

  • 一般社団法人 長野市薬剤師会
  • 〒380-0918 長野市アークス13番11号
  • 026-227-3222
  • 026-227-3806

薬局マップや休日・夜間当番薬局の情報はホームページへアクセス http://www.nagano-shiyaku.or.jp/