来春開学する「長野県立大学」は、1年次は全寮制で、すべて2人部屋となっています。これは学生たちの自立を促すことで、自分自身の生活をコントロールし、共同生活の中でコミュニケーションスキルを高めることを目的としています。これからの時代に求められるリーダーは、先頭に立って引っ張るだけではなく、人の話を聞いて理解し、コミュニティをまとめられる力が必要となります。メディアが発達し、あらゆる情報を手にすることができる今の時代だからこそ、大学時代にさまざまな体験を通して社会性を身につけることがとても大切なのです。
寮では留学生との異文化交流や教授たちとのディスカッションなども予定しています。さまざまな国、さまざまな年代の人とふれあい、意見を交わすことで「人間力」を高めます。
もうひとつ、「長野県立大学」では、2年次に全員が海外での短期研修プログラムに参加します。既に海外の7つの大学と提携し、「長野県立大学」独自のプログラムを創りあげています。ではなぜ、国際系や外国語系の学部がない「長野県立大学」で、海外研修が必要なのでしょうか。
例えば健康発達学部のこども学科では、世界一進んでいるといわれているフィンランドの幼児教育の現場で実習を体験します。グローバルマネジメント学部では、提携大学の周辺地域の産業振興の取り組みを視察し、日本での状況と比較することで、自分たちが取り組むべきマネジメントの手法を学びます。
つまり、自分たちが学ぶ専門分野への視野を広げること、グローバルな視点で考える力を養うことこそが、海外研修の最大の目的なのです。このようなプログラムは、新しい時代の大学のモデルになると考えています。
来春入学する学生たちは、自分たちで校風を創り上げていく一期生です。夢と希望を持って、まっさらな4年間のスタートを切ってほしいと願っています。