• 「マイタイムライン」という言葉を聞いたことがありますか。
    これは、災害時に自分たちがどう行動し、避難するのかを
    警戒レベルごとにまとめた行動予定表のことです。
    いつ起こるかわからない災害の際に慌てず対応できるように
    あなたも自分の、家族のタイムラインを作ってみませんか。

 世界気象機関(WMO)は、7月12日、6月以降世界各国で異常気象が続いていると発表しました。日本でも豪雨や日照不足など、不安定な気象状況が続いています。
 そんな中、内閣府では今年3月、新たな避難勧告等のガイドラインを発令。また、各自が自主的に行動、判断するための「避難行動予定表(マイタイムライン)」の作成を呼びかけています。

マイタイムラインは
どうやって作るのか。

 「マイタイムライン」とは、新しい避難勧告の「警戒レベル」に合わせて、自分たちがどのように行動するのかを、あらかじめ記録しておく予定表のこと。住んでいる場所や家族構成によって、いざという時にとるべき行動やタイミングは異なります。それぞれが、自分たちなりの判断で行動に移せるようにしておくための行動一覧、それが「マイタイムライン」なのです。
 「マイタイムライン」を作るためには、まず、住んでいる場所のリスクと避難場所、避難ルートを確認する必要があります。

まずはハザードマップを
チェック!

 まず、お住まいの地域のハザードマップを確認しましょう。各市町村のホームページからも確認することができます。また、国土交通省のハザードマップポータルサイトからも、全国各地の洪水、土砂災害、津波、道路防災情報を確認することができます。その上で、避難場所、避難ルートを確認。場所によっては、大雨・洪水の時と土砂災害の時とで避難場所やルートを変える必要があるかもしれません。どんなルートを通るのか、危険な箇所はないか、などもしっかり確認しましょう。また避難方法も、歩いていくのか、車で行けるのか、など検討してみてください。

自分たちのための
マイタイムラインを作ろう。

 確認が終わったら、家族や各自で「マイタイムライン」を作ってみましょう。警戒レベルの段階に合わせて、自分がすべきことや行動を記入していきます。避難以外にも、同居していない親族への電話連絡のタイミングや持ち物の確認、ガスの元栓のチェックなど、忘れそうなことも記録しておくとよいでしょう。
 災害はいつ起こるか誰にもわかりません。自分と大切な人の命を守るために、常日頃から情報を共有し意識を高めましょう。
マイタイムラインをダウンロード

1.マイタイムラインと付箋を準備しましょう。

 ダウンロードしたマイタイムラインをプリントします。次に付箋を2色(避難行動用・確認用)準備します。(例では行動用を黄色・確認用を緑としています)

2.お住まいのエリアのハザードマップを確認しましょう。

 ハザードマップを確認し、避難場所と避難ルートを確認します。洪水による浸水のあるエリア、土砂災害の危険があるエリアは、避難場所と避難ルートが安全であるかもよく確認しましょう。

3.避難行動と確認行動を 付箋に記入しましょう。

 思いつくままに、付箋に「避難行動」(黄色付箋)と、「確認すること」(緑付箋)を、どんどん書いていきます。確認すべきことは、誰が確認するのか、名前を書いておくのもよいでしょう。

4.記入した付箋を、タイムラインに貼りましょう。

 警戒レベルを参考に、付箋に記入した「避難行動」と「確認」を、どのタイミングで行うかを話し合い、タイムラインに貼っていきます。

5.タイムラインを 完成させましょう。

 避難行動や確認がひとつの警戒レベルに固まってしまった場合、それぞれにかかる時間のことも考えて、余裕を持って動けるようにバランスを取っていきましょう。

6.タイムラインを 共有しましょう。

 完成したタイムラインはスマートフォンなどで画像として残し、皆でいつでも確認できるようにしましょう。出力したものを1部、見える所に貼っておくと意識が高まります。

  タイムラインは、家族の構成や年齢が変わることによってどんどん変わっていきます。1年に一度は、付箋の内容を確認し、追加や変更など対応しておきましょう。

(2019年9月号掲載)

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