鮎焼き/1個 180円(税別)
初夏、鮎の解禁の頃に合わせて作られる「鮎焼き」は、京都や岐阜、愛知のお菓子として有名です。カステラ風の生地で求肥を巻くのが定番で、関西では求肥と一緒に餡を包むことも多いそう。
たむらの「鮎焼き」は、求肥だけの関西系。どらやきよりも緩い生地に国産生姜の搾り汁を入れたものを、職人が一枚一枚丁寧に手焼きしています。焼き過ぎると求肥をうまく包めなくなるため、生地を返すタイミングを見定めます。
求肥は、寒晒の上質な白玉粉を用いたたむらの自家製。ふっくらと蒸しあげ、砂糖と水飴を加えながら丁寧に練り上げて、もちもちとしたなめらかな食感に仕上げます。求肥は熱々の生地でなければきれいに巻けないため、包むのは皮を焼いてすぐ。職人が焼き台から直接皮を手にとって、テンポよく求肥をくるりと巻いていきます。そこに目とエラ、しっぽ、胴と、それぞれに焼き印を押せば、活きのいい鮎の誕生です。
初夏から夏に向かう季節にぴったりの「鮎焼き」は、生姜の風味とさっぱりとした甘さで、いくつでも食べられる美味しさ。餡ものが重く感じられる季節に嬉しい一品です。