• 日本初の女子プロサッカーリーグを
    多くの人たちに
    楽しんでもらえるよう
    精一杯頑張ります。

      • AC長野パルセイロ・レディース

        川船 暁海

        Akimi Kawafune

      • 株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブ
      • 長野市屋島3300
      • https://parceiro.co.jp/

とにかくサッカーが大好きで
楽しかったんです。

 サッカーを始めたのは小学校1年生の時です。姉が信濃町にある「ファイルフェニックス女子サッカークラブ」に入っていて、体験に行ったら楽しくて。その時に感じた「サッカーって楽しい」という気持ちは、今の私の原点になっていると思います。
 3年生までそのチームでサッカーを楽しんでいたのですが、小学4年生の時に、親に勧められて「裾花フットボールクラブ」に移りました。男の子が多いので動きもアグレッシブで激しかったのですが、それが「楽しい」と感じて。同じ年の女の子が1人いたので、その子と一緒に、男の子にはぜったい負けないと頑張りました。6年生の時に、レギュラーとして全国大会出場を目指したことは、とても良い思い出になっています。
 その後、中学生になったタイミングで、AC長野パルセイロの下部組織である、女子サッカーチーム「シュヴェスター」に入りました。中学1年生の自分にとって、高校生の選手たちはみんなとても上手くて憧れましたし、刺激を受けましたね。中学、高校とずっとサッカー漬けの日々でしたが、後悔はありません。もっと上手くなりたい、もっと試合に出たい、その一心でサッカーに取り組んできました。

日本初の女子プロサッカーの
選手として胸を張って。

 とはいえ、試合や練習では苦しいこと、落ち込むこともよくあります。そんな時はひたすら練習。あとは先輩に相談するようにしています。トップチームの瀧澤千聖選手には、よく相談に乗ってもらっています。千聖選手は技術面だけではなく人間としても学ぶことが多く、尊敬できる先輩であり、いつか追いつきたいと思っています。
 昨年、なでしこリーグ2部の試合に下部組織登録で出場させてもらい、13試合で2得点をあげることができました。この経験は自分にとって大きな自信につながりましたし、もっと高いレベルに自分の身を置きたいと強く思うようになりました。高校3年生になって進路のことを考え始めた時に、トップチーム昇格のお話をいただいた時は本当に嬉しかったですね。しかも今年は日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」発足の年。その記念すべき年に、WEリーガーの一員になれたことを誇らしく思っています。
 女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」は、この秋、全国11のクラブによって誕生しました。昨年なでしこリーグ1部で優勝した三菱重工浦和レッズレディースやINAC神戸レオネッサをはじめ、強豪チームが揃っています。プロリーグ発足1年目にAC長野パルセイロ・レディースが参戦できることは本当にすごいことですし、長野から女子サッカーをもっと盛り上げていきたいと思っています。
 9月12日に全国各地で記念すべき第1節が開催され、AC長野パルセイロ・レディースは、新潟でアルビレックス新潟レディースと戦いました。私も途中出場し、ゴールを決めることができました。プロリーグ初戦で得点を挙げることができ、さらに試合にも勝てたので本当に嬉しいです。これからも自分の強みである「スピード」を武器に、試合に起用されるよう攻めの姿勢を忘れず、結果を残すことでプロのサッカー選手として成長していきたいと思います。
 高校生WEリーガーであることにプレッシャーもありますが、楽しい気持ちを忘れずに、常に前向きにチャレンジしていきたいと思っています。そして私が試合に出て走っている姿を見て、誰かが元気になってくれればいいなと思います。女子サッカーの楽しさを、一人でも多くの人に伝えていきたいですね。

(2021年11月号掲載)