• 地域の皆さんと
    一緒に作り上げていく。
    ローカル局だからできることを
    追求していきたいんです。




      • 日本放送協会 長野放送局 経営管理企画センター マネジメントグループ

        久保田 智帆

        Chiho Kubota

長野を元気にしたいと
NHK長野放送局に。

 長野生まれの長野育ちという、生粋の長野人なんです。とにかく長野が大好きで、長野をもっと元気にしたいと、NHK長野放送局に地域職員として入局しました。NHKは基本的に全国転勤の組織なのですが、より地域に根差した情報を、地域と深く関わりながら発信していこうという機運が高まり、地域採用が始まりました。今は、長野で生まれ育った自分だからこそ出来ることは何かを考え、長野の皆さんにとってNHKがもっと身近な存在となれるよう、私なりに頑張っていきたいと思っています。
 入局後の数年は営業部に所属し、県内各地を回りました。NHKに対するさまざまなご意見、ご要望をいただく中で、視聴者の視点を忘れずに情報を発信することの大切さや、地域との関わりの重要性を改めて考えさせられました。そんなときに、長野放送局が開局90周年を迎えたんです。「長野」というローカルで歩み続けてきた歴史を踏まえ、「地域共創」を掲げて、局内で記念プロジェクトが立ち上がりました。

R‐DEPOTを拠点に
地域とともに歩んでいきたい。

 「あなたとつくる。あしたをつくる。」をコンセプトにさまざまな取り組みが始まり、私もそのメンバーの一員としてプロジェクトを推進していきました。その中で、もっと地域の方と直接ふれあうための「場」が欲しいという声があがったんです。そこにタイミング良くお話をいただいたのが、NTT電報局の跡地に立ち上がったR︲DEPOTさんでした。
 まちづかいの拠点として、さまざまな活動を展開するR︲DEPOTに「場」を作ることで、一方通行の情報発信から、双方向の関係性が生まれるかもしれない。もっと地域の方と関わりながら、新しい情報発信、新しいコンテンツを生み出すことができるかもしれない。そんな期待とともにR︲DEPOTにサテライトオフィスを構え、この春、1階のR︲Shop横に「善光寺monzen studio」を開設することが決まりました。
 実は、放送局の外にスタジオを設けて番組を放送するのは、全国のNHKの中でも先進的な取り組みなんです。そこに今回あえて挑戦し、地域の方とともに番組を作っていきたいと考えています。NHK長野放送局では現在、毎週金曜日にラジオ第1で午後5時5分から6時まで、長野局のスタジオから「ゆる信ワイド」という番組を放送しています。この番組を「善光寺monzen studio」から生放送でお届けしたいと思っています。
 田中寛人アナウンサーが、「ながらで つかれず ためになる」をコンセプトに、ゆるりと語るこの番組。まずは型にはめずに、番組を放送しながら、どんなスタイルで地域の皆さんに関わっていただけるかを探っていきたいと考えています。スタジオの前面が窓になっているので、放送の様子は道路からご覧いただくことができます。R︲DEPOTさんが考えてくれた「ON︲AIR」サインが出たら放送開始。ふらりと立ち寄っていただければ嬉しいなと思います。
 これからも、他人事ではなく自分事として長野の情報を発信し続けるとともに、地域の方と双方向で一緒に作り上げるローカルメディアとして、長野を元気にするお手伝いをしていきたいと思います。

(2022年10月号掲載)