
大豆島地区には「大豆島神楽保存会」のほかに、「風間神社太々神楽保存会」「東風間神楽保存会」「松岡神楽保存会」があり、交流を図りながら神楽を未来へつなぐために活動しています。私は大豆島神楽保存会のほかに、風間神社太々神楽保存会にも参加し、できるかぎり神事やイベントに参加するようにしています。
獅子舞は地区によってさまざまな違いがあり、神楽の曲もそれぞれ違います。大豆島神楽は女獅子で、「道中囃子」から始まり「幌舞い」「御幣舞い」「狂い舞い」と全部で4曲あります。市の選択無形民俗文化財にも指定されている風間神社太々神楽は男獅子で、太刀を持つ舞があるのが特徴です。「道中囃子」で2曲、「勇み」で2曲、「三番叟」「母衣」「太刀」と、全部で7曲あります。覚えるのは大変ですが、やっぱり生の音で舞う獅子は躍動感が違います。まちの人たちからも「生の獅子舞はいいね」とか、「頑張ってね」と声を掛けていただけるので、やりがいもあります。伝統を守ることの大変さ、継続させることの難しさなど課題もたくさんありますが、無理せず、まずは自分自身が楽しみながら、神楽の素晴らしさを伝えていければと思っています。どの地域でも、神社に幟が立ちお囃子が聞こえてきたら、お祭りがある合図なのでぜひ立ち寄ってみてください。
大豆島地区には、他にも市の無形文化財に登録された「大豆島甚句」という郷土民謡があります。毎年7月末にお祭りが開催されるのですが、ひとつの地区でこれだけ盛大なお祭りをするのは珍しいのではないかと思います。私は「大豆島甚句保存会」にも参加していて、お祭りでは笛を吹いたり踊りを踊ったりしています。とても賑やかで楽しいお祭りですので、ぜひ地区外の方にも遊びにきていただきたいです。
縁あって大豆島に住み、神楽に興味を持ったことから地域の人の輪に加わり、文化や伝統を守ろうと奮闘する人たちとつながれたことは、私にとって、とても大きな宝物となりました。これからも自分ができることを、仲間とともに楽しく続けていきたいと思います。