• 自分が楽しみながら
    お客様と
    居心地のよい空間を
    育てていきたい。

      • YAMANOUCHI COFFEE
        店主

        宮崎 のどか

        Nodoka Miyazaki

      • YAMANOUCHI COFFEE
      • 下高井郡山ノ内町平穏2226松田屋 1F
      • 12月~5月 6:00~14:00
          6月~11月 7:00~15:00
      • 毎週木曜日
      • https://yamanouchi.coffee/

やってみたいと思った
その気持ちを大切に。

 山ノ内町の温泉街、湯田中の生まれです。祖父母や両親が卸を中心としたスーパーを営んでいたので、小さい頃から商売をする姿を見て育ちました。大学進学に際し、一度は故郷を離れてみたいと神奈川の大学へ進学。小さい頃から家の近くにある共同の温泉で温まるのが当たり前の暮らしだったので、温泉のない都会の冬は寒くて、湯田中温泉の良さを改めて再確認しました。都会は刺激も多かったですが、人が多いのに寂しさも感じ、漠然とした不安のようなものもありました。
 そんな日々の中、大学2年の冬に帰省した時に、知り合いの方から、「温泉街の老舗はきもの屋だった『松田屋』を購入したので、地域活性化につながるカフェなどの店を出す人を探している」という話を聞いて。今まで自分で何かを立ち上げるということを考えたことはなかったのですが、「自分でカフェをやる」という選択肢が突然目の前に広がって、素直に「やってみたい」と思っている自分に気づきました。そこから両親や知人にも相談し、思い切って大学を休学。令和6年の4月に湯田中に戻り、準備を始めました。
 お店をイチから立ち上げるのは本当に大変で、さまざまな手続きや内装工事、メニュー開発など、決めること、やるべきことがたくさんありましたが、多くの方のご協力も得て、その年の12月に「YAMANOUCHI COFFEE」をオープンすることができました。

お客様に見守られながら
お店を育てていきたい。

 「YAMANOUCHI COFFEE」のコンセプトのひとつに、「朝食」があります。渋温泉はインバウンドのお客様も多く、特にスキーシーズンは朝早くからスキー場に行きたいお客様も多いのですが、朝食を出すお店が少ない状況でした。そこでお店のオープンを、冬は朝6時から、春から秋にかけては朝7時からとし、旅館の朝食前に宿を出たいお客様の需要にお応えできるようにしました。一日中楽しめる朝食は、山ノ内町にある「大西ぱん」のパンや、中野市にある「信濃ハム」のハム、地元のはねだしりんごを使った自家製りんごジャムなど、できるかぎり地元の素材にこだわり、手作りしたものをご提供しています。また前日の午後3時までにご注文をいただければ、翌朝の6時15分から(6月~11月は朝7時15分)10時までの希望時間に、サンドイッチやバゲットサンドのテイクアウトも対応しています。注文が多い時は朝早くて大変ですが、お客様に喜んでいただけると本当に嬉しくなります。
 コーヒーにもこだわっていて、お店オリジナルのブレンドをご用意し、空気圧を利用する「エアロプレス」という器具を使って抽出しています。淹れ方はフレンチプレスと似ていますが、ペーパーフィルターを使うためコーヒーの成分をしっかりと抽出しながら、ほどよく油分を除いてくれる気がします。カドのないまろやかで美味しいコーヒーをぜひ一度、お楽しみいただければと思います。
 今年の12月でオープンから丸2年。経験を重ねてきましたが、まだまだ慌ただしい日々です。それでも、去年訪れた海外のお客様が「今年も来たよ」とリピートしてくださったり、地元の方がふらっと訪れてくれたり。そんな日常を大切にしながら、まずは自分が楽しむことを大切に、ゆっくりと丁寧に自分もお店も成長できたらと思っています。

(2026年11月号掲載)